専門書に誤植があると萎える

『基礎日本語文法 改訂版』(益岡隆志, 田窪行則著 くろしお出版)という本を読んでいたら、誤植と思われる記述があった。
p.17に次のような記述がある。

 2 複合動詞は、また、前項が動詞としての性質を保持しているものと、動詞としての性質を一部または全部失っているものにわけることができる。前者は前項に種々の動詞を取ることができ、また、前項が受動形、使役形、等様々な型式を取ることができる。
(中略)
これに対して、後者は前項に現れる動詞が限られ、また、前項が受動形等を取ることもない。
これらの2つの型の複合動詞を、それぞれ「統語的複合動詞」、「語彙的複合動詞」と呼ぶ。

この最初のセンテンスの「前項」(赤文字にしたところ)は明らかに「後項」の誤りであろう。誤植なのだろう。
専門的な本で重要な部分の記述にこういう誤りがあると萎える。この本自体はよい文法の本だけに残念である。


基礎日本語文法・改訂版

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