1980年代前半の音楽雑誌『フールズメイト』で持て囃されていたミュージシャンが今こうなって
1年ほど前に、1980年代前半の『フールズメイト』について言及し、そこで、表紙のデヴィット・シルヴィアンは当時の美青年が今はもう初老のオッサンになってるな、とか書きました。その続きとして、その頃の『フールズメイト』のアイドルが今はどうなっているかという話。
『フールズメイト』1984年3月号に、ベストランキングみたいなのが載っていてその中に、ベストグループ20、ベストミュージシャン20、があり、そこに掲載されているグループやミュージシャンの今は?
まずそのベストグループ20はこういう顔ぶれです。
1. ECHO & THE BUNNYMEN
2. BAUHAUS
3. U2
4. MARC & THE MAMBAS
5. DEPECHE MODE
6. VIRGIN PRUNES
7. STYLE COUNCIL
8. CULTURE CLUB
9. SOFT CELL
10. JAPAN
11. PIL
12. NEW ORDER
13. BIG COUNTRY
14. POLICE
15. THE CURE
16. PSYCHIC TV
17. ROXY MUSIC
18. DISCHARGE
19. DURUTTI COLUMN
20. SIOUXSIE & THE BANSHEES
20. DURAN DURAN
そして、ベストミュージシャン20はこう。
1. DAVID BOWIE
2. JOHN LYDON
3. MARC ALMOND
4. PAUL WELLER
5. IAN McCULLOCH
6. PETER MURPHY
7. BOY GEORGE
8. JOHN FOXX
9. VINI REILLY
10. DAVID SYLVIAN
11. ROBERT SMITH
12. BONO
13. PETER GABRIEL
14. BRYAN FERRY
15. 坂本龍一
16. ANDI SEXGANG
17. ELVIS COSTELLO
18. 戸川純
19. STING
20. SIOUXIE SUE
懐かしの’80年代って顔ぶれでもあるし、もはやそれ誰?って人やグループもいます。
この中でU2は、今でも当代最高のロックバンドだけど、このころそれと同列に論じられていたビッグカントリーなどは、ああそんなのもいたねってところだし。
そして、この1984年ごろの『フールズメイト』で大プッシュされていた、ボーイ・ジョージ(カルチャークラブ)、マーク・アーモンド(ソフトセル)、ジェネシス・P・オリッジ(サイキックTV、スロッビングリッスル)、ピーター・マーフィー(バウハウス)、ジョン・ライドン(P.I.L.、セックスピストルズ)、デヴィッド・ボウイなど、その頃、まさに音楽的にもビジュアル的にも今後のロックの大スターとして嘱望されていた彼らの今は・・・。
ボーイ・ジョージは、その後いろいろ醜聞にもまみれて、今はオカマ?のオジサン
左が若い当時、右が今
(追記)
ボーイ・ジョージはダイエットに成功して2013年現在はだいぶスマートになったようです。
マーク・アーモンドは、やはりオカマ?のオジサン
ジェネシス・P・オリッジも今はオカマのオジサンだけど、あり方はある意味昔から一貫しているようです。
スロッビングリッスルについては、こうやってミュージシャン自身が露出行為をするよりも、ヌードモデルだかストリッパーだかやっていたおねえちゃんを連れてきてバンド仲間にしちゃってた、逆転の発想が面白かったような。
(追記)
ジェネシス・P・オリッジは単なる奇行で性転換したのかと思ったら、これは、ジェネシスは彼の妻(現在は死去)に姿を似せ妻はジェネシスに姿を似せ二人揃って全く同一人物になってしまおうという、驚くべき肉体芸術パフォーマンスだったのでした。
ピーター・マーフィーも、一貫しているようですが・・・
デヴィッド・ボウイはあまり変わった印象はしない。そもそも'70年代からずっと大スターだったし。
そして、ジョン・ライドンは今やコメディアンとして名をはせてたり。(追記 コメディアン人気がジョン・ライドン再評価につながり、近年は音楽活動も再開しているようです)
その他、このランキングにはないですが、この頃のフールズメイトによく登場していたブライアン・イーノは、先端的なテクノロジーを駆使するアンビエントミュージックの大御所という位置付けは昔も今もあまり変わっていません。
この『フールズメイト』1984年3月号(通巻35号)の表紙は、戸川純です。この雑誌は欧米のミュージシャンや初期にはそのレコードジャケットとかを表紙にしていましたが、ここで初めて日本人のミュージシャンが表紙に起用されたように思います。
(追記)
上述のマーク・アーモンドとジェネシス・P・オリッジは若い頃親交があって(発売元のレーベルが同じ)お互いの作品にも参加しあっていたり、仲良くツーショットがありました。