若者の何とか離れ、理工系離れ

若者の「何とか離れ」で、消費行動とは少し違うが、理工系離れというのもよく言われることである。
高校で理系科目を選択したり大学の理工系を志望する生徒が減っているのだそうだ。
かつて不景気の時は理工系人気になると言われてきたので、いま理工系不人気なのはよほどのことである。
理工系はしなければならない勉強の大変さに比べて、仕事での給与や待遇で恵まれていないのが理工系離れの原因という。
理工系は専門職なので好きな仕事(モノヅクリ)・研究ができれば幸せだから給与や待遇などどうでもいいだろう、なんておためごかしが通じなくなったということであろう。
そこのところをなんとかしないと、例えば子供に理科の楽しさを教える、それで理工系に送り込む、というような対策を行ったとしても、いざ理工系に進んだ段階で、こんなはずじゃなかった、と理工系ドロップアウトをするだけではないかと思う。それは根本的な対策にはならないのではないか。
また、科学技術が地球環境を壊しているという現実も、理工系そのものに対する白けに繋がっているかもしれない。
むずかしい問題だ。


(追記)
理系離れの本質は学問離れである、という指摘をみてなるほどと思った。今は、学校で学んだことなんか社会では役に立たない、それよりもコミュニケーション能力だといわれる。ならばなおさら、お金も時間もかかる理系の学問なんかに若者が向うわけがない。