円運動の速度と加速度

円運動の速度と加速度はどうやって求めるんだったかな、と高校物理レベルのことが気になって、やってみた。
原点を中心とする半径rの円上を質点が等速円運動しているとする。その角速度をωとする。
質点の位置(x,y)は
x=rcosωt
y=rsinωt
だから速度はそれをtで微分した
dx/dt=-rωsinωt
dy/dt=rωcosωt
となり速度の大きさvは
v=√((-rωsinωt)^2+(rωcosωt)^2)=rω
となる。



位置ベクトルr=(x,y)=(rcosωt,rsinωt)

速度ベクトルv=(dx/dt,dy/dt)=(-rωsinωt,rωcosωt)
内積
rv
=-r^2ωcosωtsinωt+r^2ωsinωtcosωt=0
なので、位置ベクトルrと速度ベクトルvは直交する。つまり速度の方向は半径と垂直の方向である。


加速度は速度をtで微分した
d^2x/dt^2=-rω^2cosωt
d^2y/dt^2=-rω^2sinωt
となり、加速度の大きさaは
a=√((-rω^2cosωt)^2+(-rω^2sinωt)^2)=rω^2
となる。



加速度ベクトルa=(d^2x/dt^2,d^2y/dt^2)=(-rω^2cosω,-rω^2sinωt)=(-ω^2x,-ω^2y)=-ω^2r
なので、速度ベクトルvと加速度ベクトルaは直交する。加速度の方向は円の半径方向で、a=-ω^2rの符号から、円の中心向きである。




こういう計算をしてみなくても、次元解析で考えれば、与えられている値は、半径r(次元は長さ)と角速度ω(次元は1/時間)だけなので、速度(次元は長さ/時間)、加速度(次元は長さ/時間^2)は、それぞれ、rω、rω^2、になると分る。