高橋克彦『ツリー』を読んだ。

高橋克彦『ツリー』を読んだ。
ある短編小説新人賞に奇妙な作品が投稿されてくる。それは難解な数式が沢山出てくる不思議な小説で、完成度は低かったが独特の味わいがあって最終候補に残った。作者は元プロレスラーだという。連絡が取れなくなっているその作者の捜索を主人公の書評家が依頼されるというのが発端である。その男を探して東北に行くとさらに事件に巻き込まれやがて・・・という話。
上下巻ある長編だが、てっきりその小説と作者の謎を解く推理小説かと思って読んでいくと、上巻の後半あたりから超能力を持つ謎の一族やUFOがどうこうという話になっていき、ついには宇宙の旅に出発する(ネタバレにつき反転)というとてつもないラストで終わる仰天物の話だった。まあ、作者が高橋克彦なので、こういう話はやっぱりそうなのかという気はした。同じ作者の似たような話を読んだ記憶がある。ヒロインの超能力も同じような設定の話があった。

ツリー(上)

ツリー(上)

ツリー(下)

ツリー(下)