進化をめぐる誤解

生物が環境に合わせて適応する、とか、生存競争を戦って鍛えられていくことが、進化であるとする誤解が多いが、たまたま遺伝的変異で獲得していた形質が有利に働いて種の存続につながっていくことが、「進化」における「自然選択」「適者生存」の正しい意味であり、そして「進化」は「進歩」や「向上」といった価値観の問題とも無関係な、ただ「変化」するということでしかない。
生物は、自ら環境に合わせようともしなければ、生存競争で鍛えられもしないのである。
進化をアナロジーにして人間の個人や社会の向上や優勝劣敗を説きたい人がこの誤解をする。