「専門家だから信頼できる」から「専門家だから信頼できない」への人々の意識変化
近年、「専門家だから信頼できる」から「専門家だから信頼できない」への人々の意識変化が起こっていると思われる。
・専門家は専門領域の利害関係者だからそこに不利益が生じるような不都合なことを素直に言ったりしたりするわけがない
・専門家は素人には分らない専門知識を駆使して都合のいいようにごまかすことが可能である
といった考えに基づき、専門家の言うことなすことはまず疑ってかかれ、となりつつある。
これは「市民感覚」を盲目的に崇める志向と軌を一にしている。
現代の高度に分業化した社会では人は一方において大なり小なりなんらかの専門家であるので自らもまたそのような行動をとりがちだからでもある。