ホモSMがテーマの漫画でも、同じ作者の『外道の家』のようなハッピーエンドのある壮大な長編ドラマではなく、もっぱら残虐趣味を追求した短編集。
以下収録作品の
◎「闘技場「アリーナ」」 では空手家が
◎「瓜盗人」 では落武者が
◎「KULANKE」 では若者が
◎「猛き血潮 中里和馬の場合」 では帝国陸軍中尉が
◎「猛き血潮 坂田彦造の場合」 ではやくざが
◎「NIGHTMARE」 では軍人が
◎「ZENITH」 では反体制ゲリラが
◎「だるま憲兵」 では帝国陸軍憲兵伍長が
◎「衣川異聞」 では武蔵坊弁慶が
ひたすら残虐な責め苦を受け辱められ犯される。四肢切断されたり殺されたりする。責められる男達は主に髭面で短髪の逞しい壮年である。
その残虐さグロテスクさは目を覆うばかりであるが、その中でも人体改造ネタとかは現実離れし過ぎていて、読んでいるうちに頭がくらくらしてくる。
オチが用意されていて、なる程、と思わせる話もある。
ここでのSM趣味が表すのは何だろう? コミュニケーションの極致としての姿だろうか。
参考画像はとりあえずグロくない場面(「猛き血潮 中里和馬の場合」)。ここからすさまじい責めが展開されるのである。
体毛が濃い描写は田亀源五郎先生の特徴。
万人にお薦めできる作品ではない。
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1990年代初期頃の田亀源五郎の漫画のキャラ