野口英世の最期

野口英世の後半生は研究が誤った方向に進んで袋小路に入り込み、最後はノイローゼから自殺(切腹)したとさえ内外の研究者の間では言われている。日本の一般社会ではこのことはあまり知られていない。野口英世は最期まで偉人のままである。後半生の野口は、黄熱病ウイルスが細菌と同じように光学顕微鏡で捉えられると思い込み、ウイルスを求めて、何百匹もの猿を無駄に実験動物に使って研究したが思うような結果は得られず、ついに自殺へといたったらしい。

『思い違いの科学史』(朝日新聞社)参照