トリアージ 命の選別

大災害などで負傷者が多い現場で、全員を救助する人的物的資源が無い場合、手当てすれば確実に助かる患者を選別すること。
急いで手当てする必要の無い軽傷者や、手当てしても生存する見込みの無い重傷者は、治療対象から外される。
特に後者については治療の切り捨て(生命の切り捨て)であるから、慎重にしかも迅速に見極めなければならない。


つまり、これは普通なら一種のタブーである命の選別の領域に踏み込んでいる。もちろん怪我人全員が助けられるにこしたことはない。だがそれが絶対不可能なら、確実に助かる見込のものを助けるというリアリズム。
怪我が重い人からまず助けるべきではないかなどという感情的常識論が通用しなくなる非常事態。どうせ皆全てを助けられないなら仲良く一緒に死にましょうなんて「奇麗事」もあるわけがない。
自分にとって、人間の価値ということを考える上で、参考になった方法論である。